どうも、
リハまっぷるです。
みなさん、
歩行の動作観察はしますか?
主観的であいまいな方法とわかっていても、
つい、
動作観察をしてしまいますよね。
では、
歩行における異常と正常の区別はどうしているでしょうか。
正常を知っておかないと、
異常かどうか区別ができません。
そこで、
今回は、
正常歩行の体幹の動きを確認していきたいと思います。
まず、矢状面から見ていきましょう。
矢状面の特徴は、
立脚期では体幹が前傾し、前方への推進力となります。
どれくらい前傾するかというと、
C7の垂線とS1の距離は平均59.3cmと言われています(図1)。
遊脚期では、
骨盤上に重心を移動させるために、
体幹前傾が減少し、
体幹の前傾(屈曲)を各分節でみると(図2)、
胸腰椎(Th-L)は平均17.8度屈曲、、
頸胸椎(C-Th)は平均-6.4度、
腰仙椎(L-S)は平均-15.6度伸展です。
L-Sは、骨盤前傾の代償として伸展しているため、
前方への推進力を生み出すのはC-Thです。
C-Th角度は6.4度と低いですが、
その可動範囲は6.3度もあり(Th-L、L-Sの2倍)、
このC-Thが水平方向の視線を保ち、歩行の安定性を担います。
また、
C-ThとTh-L、Th-LとL-S角度は相関関係があります。
続いて、横断面の特徴です。
右立脚期では、
踵接地期には骨盤が左側に回旋していますが、
立脚中期となると、体重移動とともに、
骨盤の右への回旋が始まります。
さらに、前方への推進力を得るために、右への回旋が増加していきます。
一方で、
肩峰は骨盤とは逆の動きをしします。
それぞれの平均角度は、
肩峰は0.9度、骨盤は0.5度です。
可動範囲は、
C-Th、Th-LよりもL-Sの方が2倍近い可動範囲があるので、
横断面における回旋の動きは、
L-Sが支配していると考えられます。
最後に前額面の特徴です(図3)。
歩行周期の15%と65%において、
骨盤の挙上がピークとなり(約4度)、
その代償として腰椎が逆の動きをし、
体幹を垂直に維持します。
また、
Th-L、L-Sが同じ方向へ傾斜,挙上するため、
C-Thが逆へ挙上,傾斜し、水平方向の視線を維持します。
さらに、
C-ThとL-S、
C-ThとTh-L、
歩行時の前額面、横断面において、
L-Sの動きが
重要なことがわかりましたね。
っていうことは、
腰痛や歩行が不安定な方に対して、
まずは、L-Sの動きに着目してリハビリをしていくことも一つでしょう。
また、
矢状面において、
C-ThとTh-L、Th-LとL-Sは相関関係にあること、
前額面において、
C-ThとL-S、
C-ThとTh-L、
Th-LとL-S全てに相関関係が見られたってことは、
相関しなかったらおかしいな?
と思って、アプローチしていくこともありです。
いかがでしたか?
本日は、
歩行時の体幹の動きについてのお話でした。
それではまた。